MENEHUNE BEACH STORE 店主のブログ
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プロフィール
HN:
menehune
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/09/15
職業:
サーフショップやってます
趣味:
ランニング、作文、お絵かき、料理、丸太切り、丸太割り、波乗り
自己紹介:
ショップのオープンは2001年。それ以来、ロングボードをベースに、フィッシュ、ボンザー、シングルフィン、ニーボード、パイポとさまざまな種類のサーフボードを作り、試してきました。
還暦を過ぎて、BASIピラティスのマットインストラクターの資格を取得。年齢に関係なく調子良く動けるカラダ目指しています。
還暦を過ぎて、BASIピラティスのマットインストラクターの資格を取得。年齢に関係なく調子良く動けるカラダ目指しています。
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2009年9月にお届けしたメールマガジンより。(一部、書き直しております)
情熱
台風のうねりが届いたある日。いつもの海岸へ行き、海へ入ろうとしているとなんとなく見覚えがある顔を見つけた。目が合い、お互いに「あれ?」という顔で5秒ほど考えて思い出した。10年ほど前、いつも入っていたポイントでよく会っていた人だ。その当時勤めていた会社に、営業として来ていて陸上でも会っていたので覚えていたらしい。
彼は大きなボードとパドルを抱えている。スタンドアップパドルボードだ。「最近はスタンドアップなんですか?」と尋ねると彼は少し考えて、「実は病気をして腰を悪くしてしまって、腹這いの状態からすばやく立ち上がれなくなってしまったんです。」と言う。「うまく立ち上がれないから、最初から立っているこれしか今はできないんですよ。」と笑いながら説明してくれた。
波打ち際にボードを浮かべ、タイミングをはかってショアブレイクを越えて海に入ると、ボードの上に立ちあがり、パドルで漕ぎながら難なく波を越え沖へと出て行く。押し寄せる波と沖へ戻るカレントで海面は乱れており、スタンドアップではバランスをとるのが難しいコンディションのはずだが、巧みにバランスを取りながらパドルを使って漕いでいるその背中からは手馴れた感じが伝わってきた。
スタンドアップパドルはここ数年注目されてきた新しいサーフィンの流れであるが、普通のサーフボードでのサーフィンができなくなってしまった彼にとってはまさに救世主だったに違いない。これでまたサーフィンができるぞ!という訳だ。
ほんの数分間の短い会話だったけれども、昔の知り合いが今でも昔と同じようにサーフィンを続けていることを知ってなんとなく嬉しい気持ちになった。身体にハンディができてしまっても自分に合った道具を使い、波に乗ることをあきらめない彼の姿を見ていると、波に乗るという行為への情熱を感じずにはいられなかった。
波待ちするその沖にセットの波が盛り上がるのが見えた。私よりもずいぶんと沖で波を待っていた彼は、立ち上がったままパドルを漕いでうねりをつかまえ、滑り始めた。
周りにはたくさんのサーファーが波を待って海に浮かんでいる。インサイドへと滑っていく彼の背中を見ていると、今ここにいるサーファーたちそれぞれが、今この場所で波に乗るために、スタンドアップパドルの彼と同じように何らかの努力をしているのだという事にふと気がついた。
サーフィンという非生産的な活動だけをして生きていくことは難しい。生きる糧を得るための仕事をしながら時間の都合をつけて、波に乗るために人々は海へと集まってくる。仕事が僅かに空いた時間を縫うように「1本だけでも」と、海へ入る人もいる。現代の混雑してしまったラインアップでは、ピュアなサーフィンの精神世界を求めるのは難しいとなげく人もいる。けれどもサーフィンへの強い気持ちに掻きたてられて集まってきている人たちは、ピュアな情熱を持って海へとやって来ていることは間違いはない。使っている道具、住んでいる場視は違っても、それは共通しているはずだ。そして、これを読んでいるあなたもその一人なのである。
いつも心にサーフィンを。
いやー、波乗りしたいです…が今は待ちの季節。台風シーズンは終わって今は冬の波が立ち始めるのを待つ季節です。西高東低の気圧配置が現れはじめ、寒さが本格的になってきたら冬の波乗りスタートです。
冬支度はいまのうちにやっておきましょう。
とりあえずは11日か?
情熱
台風のうねりが届いたある日。いつもの海岸へ行き、海へ入ろうとしているとなんとなく見覚えがある顔を見つけた。目が合い、お互いに「あれ?」という顔で5秒ほど考えて思い出した。10年ほど前、いつも入っていたポイントでよく会っていた人だ。その当時勤めていた会社に、営業として来ていて陸上でも会っていたので覚えていたらしい。
彼は大きなボードとパドルを抱えている。スタンドアップパドルボードだ。「最近はスタンドアップなんですか?」と尋ねると彼は少し考えて、「実は病気をして腰を悪くしてしまって、腹這いの状態からすばやく立ち上がれなくなってしまったんです。」と言う。「うまく立ち上がれないから、最初から立っているこれしか今はできないんですよ。」と笑いながら説明してくれた。
波打ち際にボードを浮かべ、タイミングをはかってショアブレイクを越えて海に入ると、ボードの上に立ちあがり、パドルで漕ぎながら難なく波を越え沖へと出て行く。押し寄せる波と沖へ戻るカレントで海面は乱れており、スタンドアップではバランスをとるのが難しいコンディションのはずだが、巧みにバランスを取りながらパドルを使って漕いでいるその背中からは手馴れた感じが伝わってきた。
スタンドアップパドルはここ数年注目されてきた新しいサーフィンの流れであるが、普通のサーフボードでのサーフィンができなくなってしまった彼にとってはまさに救世主だったに違いない。これでまたサーフィンができるぞ!という訳だ。
ほんの数分間の短い会話だったけれども、昔の知り合いが今でも昔と同じようにサーフィンを続けていることを知ってなんとなく嬉しい気持ちになった。身体にハンディができてしまっても自分に合った道具を使い、波に乗ることをあきらめない彼の姿を見ていると、波に乗るという行為への情熱を感じずにはいられなかった。
波待ちするその沖にセットの波が盛り上がるのが見えた。私よりもずいぶんと沖で波を待っていた彼は、立ち上がったままパドルを漕いでうねりをつかまえ、滑り始めた。
周りにはたくさんのサーファーが波を待って海に浮かんでいる。インサイドへと滑っていく彼の背中を見ていると、今ここにいるサーファーたちそれぞれが、今この場所で波に乗るために、スタンドアップパドルの彼と同じように何らかの努力をしているのだという事にふと気がついた。
サーフィンという非生産的な活動だけをして生きていくことは難しい。生きる糧を得るための仕事をしながら時間の都合をつけて、波に乗るために人々は海へと集まってくる。仕事が僅かに空いた時間を縫うように「1本だけでも」と、海へ入る人もいる。現代の混雑してしまったラインアップでは、ピュアなサーフィンの精神世界を求めるのは難しいとなげく人もいる。けれどもサーフィンへの強い気持ちに掻きたてられて集まってきている人たちは、ピュアな情熱を持って海へとやって来ていることは間違いはない。使っている道具、住んでいる場視は違っても、それは共通しているはずだ。そして、これを読んでいるあなたもその一人なのである。
いつも心にサーフィンを。
いやー、波乗りしたいです…が今は待ちの季節。台風シーズンは終わって今は冬の波が立ち始めるのを待つ季節です。西高東低の気圧配置が現れはじめ、寒さが本格的になってきたら冬の波乗りスタートです。
冬支度はいまのうちにやっておきましょう。
とりあえずは11日か?
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