MENEHUNE BEACH STORE 店主のブログ
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プロフィール
HN:
menehune
年齢:
60
性別:
男性
誕生日:
1964/09/15
職業:
サーフショップやってます
趣味:
ランニング、作文、お絵かき、料理、丸太切り、丸太割り、波乗り
自己紹介:
ショップのオープンは2001年。それ以来、ロングボードをベースに、フィッシュ、ボンザー、シングルフィン、ニーボード、パイポとさまざまな種類のサーフボードを作り、試してきました。
 還暦を過ぎて、BASIピラティスのマットインストラクターの資格を取得。年齢に関係なく調子良く動けるカラダ目指しています。
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久しぶりに読んでみようと思い、ダニエル・デュエインのCAUGHT INSIDEを引っ張り出してみました。1998年の作品です。

この作品を読むのは、これでもう何度目でしょうか。1998年、バーンズ&ノーブルやボーダーズといったリアル書店がおしゃれで元気だった時代です。

ずいぶん昔の本ですが、それぞれの年齢で感じることが違うせいか、いつ読んでも面白い。

読書を重ねてきたおかげかなのか、今回は特に何か感じるものがあります。

当時は半年に一度にもらえるまとまった休みでハワイやカリフォルニアへ出かけていましたが、その数年後にまさか自分がサーフショップを始めるなんて考えてもいませんでしたから、人の人生なんてどうなるか分からないものです。

この本の主人公もそうです。波乗りを生活の中心に置いた暮らしをするために、都会での会社勤めからドロップアウトして北カリフォルニアの海辺の家に暮らし始めます。

有名なサーファーになったわけでも無く、読む限りではどれほど(波乗りが)上達したのかも疑問に思えたりもするのですが、そもそもそういう話でもありません。

作者は私たちと同じ波乗りが好きな普通の人です。サーファーとして海辺に住み、その目を通して感じたことや、海や植物、生物など北カリフォルニアの自然をつづっている物語です。

自然描写は「沈黙の春」で知られるレイチェル・カーソン のセンス・オブ・ワンダーを思い起こさせるリリカルな文章です。

そしてサーフィンの精神世界は、超自然学者のライアル・ワトソンのように神秘的に静かに(つまり眉唾的に)語られています。(それが波乗りじゃないかと)

そもそもサーフィンをという行為をサーフィンしない人に説明するのはかなり厄介なことですが、それをうまく表現するとすればこんな風になるのではないかと思います。

サーフィンを長く続けている人が読めばあたりまえの内容だと思います。でも改めてどうして?と聞かれるとうまく言えない。

波乗りって、そんなもんだと思います。この本を読むとなんとなく何かが分かるように感じると思います。でも実際にはそんな気がするだけで本当のところは分からない。

だからずっと続けていられるんでしょうね。

CAUGHT INSIDE、文学的にも素晴らしい作品です。翻訳者の東理夫さんは私たちの年代にはお馴染みですが、この方のおかげでもあると思います。

読んだことない人はぜひ。
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